イエスさまが「平和」という時、ヘブライ語の「シャローム」の意味があります。これは、争いがなく、一見すれば平穏であり、波風が立たないように見える状態を言っているのではありません。そうではなく、神さまとわたしたちの間に、本当の穏やかな関係があり、それによって、わたしたちが周りの人々との間にも穏やかな、思いやりのある関係が築かれているという意味です。 神さまは、わたしたちと「平和」な関係になるために、イエスさまをこの世界に贈ってくださいました。神さまから離れてしまい、悲しみに暮れるわたしたちのために、「私の元に戻ってきなさい。私があなたを愛している」と示してくださったのです。

「シャローム」は元々、あいさつとして「おはよう、こんにちは、こんばんは、神さまの平和がありますように」という願いを込めて交わされていたのです。その言葉をイエスさまがわたしたちにかけてくださいます。わたしたちが神様と仲直りをして、本当に穏やかな日々を過ごすようにと願ってくださっているのです。世界では今なお、争いが絶えません。悲しみ、苦しみに追われている人たちがたくさんいます。わたしたちは、イエスさまが望まれている「平和」が訪れますようにと、子どもたちと祈りつつ、過ごしていきたいと思います。

　

　

宗教主任　山本　孝根