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 2024年7月 聖句のお話 

 

 

 今月の聖句は、イエスさまが律法学者という人に言われたお言葉です。律法学者は神さまがお決めになったお約束である律法を研究している専門家でした。その専門家がイエスさまに「一番大切な律法は何ですか」と質問をします。そうするとイエスさまは「隣人を自分のように愛しなさい」と言われました。律法学者たちは周りの人が律法を守っていないことばかりを指摘していたからです。自分のことだけを考えていた彼らにイエスさまは「それは神さまの教えてくださったことと違うよ」と言われたのです。

 では相手を大切にする、思いやるということは何でしょうか。ある辞書で思いやりを調べてみると、「相手の立場などを考えて労わること。また、その気持ち。他人の感情や状況を尊重し、その人が困難や苦痛を感じているときに援助や励ましをする行動」とありました。自分のことばかりではなく、相手を考えることが思いやりなのです。イエスさまは私たちを思いやりの心、愛する心で見てくださっています。だからこそ、神さまの独り子でありながら、この世界に人間として来てくださったのです。私たちのために、十字架の苦しみを受けてくださったのです。

 こども園で過ごす子どもたちの身近な「隣人」はお友だちだと思います。自分とは違う考えを持っていたりするけれども、一緒にいて楽しい、嬉しい、大好きという気持ちを共有する存在です。自分とは違うことを受け入れ、お互いの良さを見つめ、認めあい、思いやりをもって一緒に成長していくことが、隣人を愛しなさいということなのだと思います。そんな子どもたちと一緒にわたしたちも毎日を過ごしていきたいと思います。

 

 

宗教主任 山本 孝根